梅雨目前、管理チームにとって多くの課題を抱えた季節がやって参ります。
梅雨は湿度が高いうえに日射量が少なく、雨が多いなど、芝が育つ条件として
あまりいい季節とはいえません。
梅雨の時期も皆様にベストなグリーンを提供するために
管理チームが行っているグリーンの梅雨対策をご紹介致します。
今回は土壌の水はけと通気の確保に注目します。
【通気が妨げられグリーンに水が浮いている状態】
土壌中では常に植物の根や微生物の呼吸によって酸素が消費され
二酸化炭素が排出されています。
気温が上がってくると、微生物の活動がより活発になり酸素を多量に消費し
芝が成長するのに必要な分の新しい水や空気が供給されず
土壌の中の状態が悪くなる為上記の写真の様にグリーンに水が浮いてしまうのです。
ストレスに弱くなった芝は軟弱化し、病害にもかかりやすくなります。
なんと有害ガスが発生する事もあり、芝の生育が極端に低下してまさに悪循環
深刻な問題なのです。
この様な状態を避ける為、谷汲カントリークラブではベンティングという作業で
グリーンの透水・通気を管理しています。
ベンティングとは、グリーン表面の荒れを最小限にしながら
土壌の酸素交換を促す作業です。
【芝に穴を空けている様子】
グリーンに深さ50mm未満の穴を細かく空けて行き、透水・通気を促していきます。
そこに状況に応じて酸素供給剤や芝の成長に必要な肥料まき管理を行っていきます。
また通気性を良くすることで、微生物による有機物分解を促し
より良いグリーンを作っていきます。
【スパイキングの跡】
梅雨の次には過酷な夏が待っています。
芝にとって熱もまた多大なストレスを与える原因です。
今回紹介したように季節や気温・環境・芝の状態に合わせて作業を行い
より良い方法を模索しています。
お客様に喜んで頂けるよう、常に最高の状態のグリーンを求め
今後も作業を行って参ります。